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A.通常の地域の紹介を考えますと「〇〇市」や「〇〇町」と言った行政区分単位での観光名所や地域紹介となることが一般的です。しかし、皆さんが知りたい情報、特に子育てのお母さんという目線にたった地域紹介をするとしたらどうすればいいんだろう。と真剣に考えました。すると小学校における地域は小学校区ではないかと考え小学校区での地域紹介が出来たら、子育てのお母さんに地域の雰囲気などを感じて頂けるかもと考えました。
東みよし町では4つの小学校があり、それぞれ「三庄」「加茂」「足代」「昼間」と呼ばれる4つの小学校校区に分かれています。各小学校では平成30年度に「地域の魅力発見プロジェクト」として各4小学校の小学5~6年生が、総合学習のカリキュラムとして自分たちの小学校区にある地元産業、伝統文化、特産物などを手分けしてタブレットPCなどのICT機器を活用し取材し写真を中心とした一冊の冊子にまとめるという授業を行いました。今、その冊子は東みよし町の観光施設などに置かれており訪れる観光客にも町の自慢を紹介する一役を買っています。
名称 | 住所 | 電話番号 |
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東みよし町立三庄小学校 | 徳島県三好郡東みよし町中庄1130番地1 MAP | 0883-82-2306 |
東みよし町立加茂小学校 | 徳島県三好郡東みよし町加茂2688番地 MAP | 0883-82-2017 |
東みよし町立足代小学校 | 徳島県三好郡東みよし町足代2708番地 MAP | 0883-79-2104 |
東みよし町立昼間小学校 | 徳島県三好郡東みよし町昼間1637番地2 MAP | 0883-79-2158 |
このうちの地域と共にある学校づくりを進めるための「コミュニティ・スクール」は、東みよし町はモデル地域として全国的に有名です。今回は、コミュニティ・スクールのこととICT教育のことについて詳しく皆さんにご紹介したいと思っています。
コミュニティ・スクールって一体なんなの?
ただ恐らくこのサイトを訪れた方の多くは、「地域と共に?コミュニティ・スクールってなに?」と思われている方も多いのではないのでしょうか。今回はそんな声に応えられればとの思いで、コミュニティ・スクールの活動の1つである三加茂中学校で実施されている「ふれあい広場」という活動をしている地域の方々にお話を伺ってきました。「コミュニティ・スクール」と、難しく考える必要はありません。東みよし町の地域の人たちが子どもたちを見守る目線がどのような目線なのかを感じ取って頂けたら嬉しいです。
東みよし町立三加茂中学校 ふれあい広場の皆さん 特別座談会
―「ふれあい広場」というのはどのようなものですか。
うーん。なんて言ったらいいでしょうねぇ。4年前から、ちょっと教室や学校に馴染めない子の集まれるような場所と言うか。そういう場所作ろうということで、ここのスペースに溜まれる場所のようなものを開設しています。昼休みのたった20分だけど結構くる子がいるんです。
―コミュニティ・スクールとの関連はあるのでしょうか。
そうですね。こういう地域の皆さんの活動を総称してコミュニティ・スクールと呼んでいるイメージが近いイメージかなと思います。コミュニティ・スクールは、町民の皆さんが組織している学校支援隊の皆さんに支えられて成り立っているのですが、学校支援隊に登録してくれている町民の皆さんは、なんと500人を超えているのです。東みよし町の人口は1万5000人くらいですから、東みよし町にお住まいの10人中3人は何かしらの学校と関わり合いを持つ人だということですね。
―最初始めるきっかけはなんだったのですか。
中学生っていう多感な時期は、教室とか学校みたいな単位では居場所を見つけられない子というのも一定数いますよね。すごく記憶に残っていることがあって、ある子に「学校で何が得意なん?」って聞いたら「将棋が得意」って返ってきたんですよ。普通、体育が得意とか、給食が楽しみで学校に来てるとか言うじゃないですか。その子は言わなかったんですよね。それで、この子が1日学校に縛れているのはきっとしんどいだろうなって思ったのです。
―そこで「この子が1日学校に縛られているのはしんどいだろう」って想像する人って、そう多くないと思いますよ。
実務面からも、実は保健の先生からも保健室に来る生徒が多くて受け持つのは結構大変だという声も出始めていた所だったのです。だから、居場所作りと言うか、なんかほっとできる。先生じゃない大人がいて、ちょっと安心してほっとできる場所があったらいいねっていうのがスタートなんです。そして保健室に来る生徒が、ちょっとでもふれあい広場に。保健の先生に話を聞いてもらわんでも大丈夫な子もおるだろうと。そういう子たちが、ちょっとでも、こっちに来てくれたら保険の先生の負荷を下げることもできるという狙いもありました。
―そんな活動も4年間。最初にいた生徒は卒業してますね。長い時間、皆さんが続けられる原動力ってなんなのでしょう。
やっぱり元気をもらえることかな。私ら自体も子どもたちと関わって楽しいと思うところもあるし。子ども自身が成長する過程を見ていくことで「あ、良かったな、嬉しいな」と思ったり。あとは、町中のなにげない所でね、生徒と会った時や通り過ぎた時に「おばちゃん」って声かけてくれた時とかが「あぁ~やってて良かった。この子と関わっとったんやな」って実感することなんかもしれませんね。
―ありがとうございました。
地域から少し遠い存在の一つが学校ということなら、もう一つの遠い存在としてコンピュータ(ICT)も挙げられるかもしれませんね。なんか難しそうで、よく分からない感じ・・・。でも実は小学校の教科にプログラミング・・・なるものが入る。と聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実はICTを活用した授業の取り組むのも東みよし町の特徴のひとつです。平成30年度に東みよし町内にある「三庄」「加茂」「足代」「昼間」と呼ばれる4つの小学校で「地域の魅力発見プロジェクト」という授業を実施しました。このプロジェクトは地元小学生5~6年生を対象に自分たちの地域のことを調べて東みよし町の魅力を発見します。さらに実際に取材に行き現地を訪れ、地域の人から現地の話を聞き取りするなどの取材をします。最後に、その取材した内容を一校一冊の冊子にまとめてみよう!というプロジェクトです。驚くべきことに、この取材をする過程をタブレットなどのICTツールを積極的に使用しての取材を行うというところです。
ICTツールの活用方法としてはまずは取材する時の写真撮影に使用します。タブレットを持参し現地の撮影を行うということですね。子どもたちはスマホのカメラ撮影に慣れているからなのかパシャパシャとインスタ映えしそうな感じで、地域の魅力をカメラに収めていきました。
さらに冊子には色々な仕掛けをします。ARを使った画像認識と呼ばれるのも、そのうちの一つです。冊子に掲載されている画像にアプリで読み込みを行うと、その現場で子どもたちが撮影した、そのスポットの動画とナレーションが流れるという仕組みになっています。
さらに本屋さんで売られている本を、みんなで見比べてどういう所がいいと思うかを発表しあい、その良い所を参考にしながら一冊の冊子を作って行く作業は終盤にも差し掛かるとさながら出版社の編集者に見えてきます。さらに、調べた魅力を元に自分たちが考える町の姿を話し合い、その結果をマインクラフトというアプリ上で自分たちが考える町を組み立て発表するというところまでを行う小学校もあります。
確かに、ありふれた地方かもしれません。しかし、いかがでしょうか。特色のある教育や地域一丸となって子どもたちを育てていこうという意識が東みよし町にはあるんだよということがあなたに少しでも伝わってくれていたら、とても嬉しいなと思っています。
教育体制について、皆さんからよくご質問いただく内容をまとめていますので是非ご参考ください。
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